1.

論文

論文
大谷, 良光
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.57-66,  2006-03-28.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/394
概要: 技術教育研究でもっとも遅れていると思われる「発達」に関わる概念と発達論の課題を明確にする目的で,数少ない先行研究を考察した。その結果,①子どもの生活概念の再構成論を踏まえた「発達」概念は,子どもがひとまとまりの授業を経て技術及びそれに関わる 労働の世界を意味づけ直し,技術観の変化に高められたときに「発達」の実体があり,②発達段階の定義は,須藤の「技術的能力の発達」の枠組みが到達点といえ,③発達論の課題は,発達段階の枠組みは提示されているものの,教育内容の実証的検証が不十分のため,いまだ,発達課題として明確にされていない現状にあった。したがって,小・中・高校一貫カリキュラム試案をたたき台として,実証的に検証することにより技術教育における発達課題を明確にすることが発達論の研究課題といえる。 続きを見る
2.

論文

論文
田上, 恭子
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.151-156,  2009-03-30.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/1825
概要: 本研究の目的は,エピソードの意味づけから自伝的記憶の方向づけ機能を探ることを通して青年期と成人期の自伝的記憶の特徴について探索的に検討することであった。大学生149名と成人20名を対象に,「これまでの人生の中で最も印象的なエピソードとその時 期」「それが今の自分にどのように影響していると思うか」について調査を行った。想起されたエピソードについて経験した時期及び内容の分類を行い,今の自分への影響についての意味づけについて自伝的記憶の機能という点から分類を行った。結果,青年期には意味づけの中に方向づけ機能の4つの下位機能の全てがみられたのに対し,成人期では「アンカー」・「類推」がみられないことが示され,成人期以降になると自伝的記憶を現在の問題や疑問に利用することが少なくなること,すなわち方向づけ機能の性質が変化していく可能性が示唆された。発達的観点からこの相違について論じる。 続きを見る