1.

論文

論文
菅原, 麻里子 ; 葛西, 敦子
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.157-168,  2004-03-31.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/612
概要: 本研究は,養護教諭の内服薬に関する意識について調査し,保健室における内服薬の使用,管理のあり方を検討することを目的とした。調査対象は北海道の小学校に勤務する養護教諭とし,109名より有効回答を得た。保健室における内服薬使用については,「望ま しくない」が69% (75名)であった。その75名の養護教諭は実際には使用することがある65.3% (49名)の回答があり,考えと実際の使用状況に違いが見られた。内服薬の使用は,「割合よく使用する」は1% (1名)のみで,「やむを得ない場合のみ使用する」が74% (81名)であった。内服薬使用時には68% (55名)が相談しており,相談相手は保護者が最も多かった。内服薬の管理については17.1% (14名),使用については45.1% (37名)が不安に感じていた。学校薬剤師との連携がとれていると回答した者は約5割であるが,学校医との連携がとれているとした者は2割に満たなかった。これらより養護教諭は内服薬の管理,使用ともに慎重に取り組んでいるという結果であったが,学校薬斉掴市,特に学校医との連携についての課題が明らかとなった。 続きを見る
2.

論文

論文
太田, 誠耕 ; 須藤(長峰), 紀子 ; 早川, 三野雄
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.127-131,  2004-10-15.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/360
概要: :前報小学生群に続いて,中1・2の中学生群(小6を含む。以下同じ)を被験者とする調査を先と同様の手続きで実施した。その結果,① 中学生群において,立位中性型旧姿勢は養護教諭について規範的あるいは順応的な,葛藤する面の認知を,前傾親和型新姿勢 は向社会的,知的,開放的な,健康に機能する面の認知を促すこと.②学年が高くなる程,生徒はAを頂点として他の4つの自我状態カテゴリーを平準化した,いわゆるA優位適応タイプに類似の養護教諭認知を持つようになること。③保健室に来る生徒側から見れば,前傾親和型は生徒の自我状態に任せる,保証する形で生徒との関係を生徒主導的に持てる姿勢メッセージを伝えていること,などが知られた。 続きを見る
3.

論文

論文
葛西, 敦子 ; 岡田, 加奈子 ; 三村, 由香里 ; 徳山, 美智子
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.167-171,  2004-10-15.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/613
概要: 養護診断に関しての重要性と必要性が指摘されている。養護診断という言葉を最も多く使用しているのは杉浦氏である。養護教諭は「児童・生徒の養護をつかさどる」専門職である。養護教諭が教育の専門職として,養護診断を理論的に体系化することが求められる。 そこで,養護と近接領域にある看護の看護診断について概観し検討することで,養護診断に関する問題点と課題を明らかにした。養護診断を開発するには,まず,養護教諭の職能団体や学会が一体となり,「養護とは何か」という養護の定義を明確にすることが重要である。次に,杉浦氏は養護診断における診断をAssessmentとしているが,適切な用語を選択するための議論をし,養護過程をも含め,養護診断を再構築していく必要がある。看護師が看護診断に看護専門職としての独自の機能を反映させたように,養護診断を確立することで,養護教諭の独自性や専門職性を兄いだすことができるものと期待する。 続きを見る
4.

論文

論文
佐藤, 可奈子 ; 川﨑, 悠子 ; 葛西, 敦子
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.97-106,  2007-10-01.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/253
概要: 現在、気管支喘息は年々増加しており、有症率は成人では3~4%、小児では5~6%であるといわれている。そのため学校で養護教諭や教諭が気管支喘息の子どもの対応をする機会も増加しているものと予想される。そこで本研究では気管支喘息の子どもに直接面接 を行い、学校や養護教諭に対する要望を聴くことで、養護教諭のより良い支援のあり方を考察することを目的とした。対象は、青森県弘前市内のH 病院、K 病院に通院している気管支喘息の小・中学生(保護者を含む)50名であった。 学校側と気管支喘息について話し合いを15名がもち、学級担任はすべてに同席していたが、養護教諭が同席した者は4名であった。自分の病気(気管支喘息)についての理解度では、理解していると思っている者は、学級担任では68%、養護教諭では56%であった。学校での発作時の対応については養護教諭に対応してほしいが48%、担任に対応してほしいが24%であった。養護教諭に期待することは、「発作の対応」に関する期待が最も多く、次いで「日常の対応」、「学校環境の改善」であった。以上より、養護教諭は学校側と家族・子どもとの話し合いの場に積極的に参加し、コミュニケーションを取った上で、日頃の支援をすることが望まれる。 続きを見る
5.

論文

論文
棟方, 恵実 ; 葛西, 敦子
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.107-115,  2007-10-01.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/254
概要: 脊柱側弯症はその予防が難しく、成長期間を通じて進行悪化する可能性があることから、家族と学校との連携のもと、その子どもを支援していくことが重要である。そこで、本研究では、脊柱側弯症の子どもをもつ家族の心配、学校との話し合い、学級担任・養護教諭 ・クラスメートの理解などを明らかにし、養護教諭の支援のあり方を考察した。対象はH 大学医学部附属病院整形外科の脊柱側弯症外来に通院する脊柱側弯症の子どもの家族24名で、面接調査を実施した。その結果、養護教諭が脊柱側弯症の子どもを支援する上で重要と考える家族との話し合いに参加しているものが少なかったことや、家族の側としては養護教諭が子どもを理解しているかわからないという現状が明らかとなった。このことから、「子どもの健康問題に関する話し合いの場には養護教諭が参加する」という校内体制を確立し、「養護教諭は家族と連携し、健康問題をもつ子どもを支援する存在である」ことを周知することが必要である。それにより養護教諭が脊柱側弯症の子どもや家族のニーズを把握した上での支援が展開されるものと考える。 続きを見る
6.

論文

論文
神田, 美咲 ; 葛西, 敦子 ; 野村, 由美子
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.75-87,  2008-10-06.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/792
概要: 本研究は、てんかんの子どもの学校生活の現状や、子どものてんかんについての保護者の考え、学校や養護教諭への要望を明らかにし、その結果をもとに、養護教諭はどのような支援ができるのかを考察することを目的とした。対象は、A 県H 市内のK 病院小児 科外来に通院している、てんかんの子どもを持つ保護者19名であり、子どもの学校生活の現状や学校・養護教諭への保護者のニーズについて面接調査を行った。 養護教諭はてんかんの子どもや保護者との話し合いの場を設けたり、話し合いの場には参加するなど、積極的に関わり、信頼関係を築いていく必要がある。てんかんの発作時には、「家庭への連絡」、「発作の観察」、「周囲への対応」を実践することが重要となる。また日頃は、「発作への対応」、「学校全体の理解を深めるような養護教諭の働きかけ」、「てんかんへの理解」、「日常のてんかんの子どもや保護者との関わり」について、実践することが望まれる。養護教諭の働きかけによって、個々の子どもの症状の違いや、それに伴って必要とされる配慮について教職員全員が理解し、学校全体で支援できる体制を作っていくことが、てんかんの子どものよりよい学校生活につながると考えられる。 続きを見る
7.

論文

論文
角掛, 奈緒美 ; 葛西, 敦子 ; 松田, 和子
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.129-137,  2010-03-31.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/3404
概要: 近年、医療技術の向上に伴い、慢性疾患をもちながら小学校や中学校に通う子どもが増加している。そのため、養護教諭には、医療的管理や看護的ケアである疾病管理において、その専門性を発揮することが求められる。慢性疾患をもつ子どもの保護者を対象とした半 構成面接調査により、子どもの学校生活での制限や必要な支援、学校への病気の報告、養護教諭との関わりなどの現状を明らかにした。それをもとに、養護教諭として、その専門性を発揮し、慢性疾患の子どもを支援するために、今後どのような方策をとることが必要であるかを提言することを目的とした。その結果、1. 慢性疾患の子どもの保護者との面談には、養護教諭が同席するという校内体制を作ること、2. 保護者や児童生徒には、養護教諭は児童生徒の心身の健康を担当する学校内での専門職であることを理解してもらうことが重要であるということが明らかとなった。 続きを見る
8.

論文

論文
葛西, 敦子 ; 前田, 洋子
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.141-151,  2012-10-31.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/5064
概要: 本研究の目的は,「慢性疾患の子ども支援のための養護計画」のフォーマットを提案することである。「特別支援教育」が学校教育法に位置づけられ,すべての学校で,障害のある子どもの支援をさらに充実していかなければならない。子ども一人一人の教育的ニーズ に適切に対応するための取り組みとしては,「個別の教育支援計画」の策定が求められるようになった。学校現場では医学・医療技術の発展に伴い,慢性疾患の子どもの数が増えている。養護教諭は,慢性疾患の子どもに対して,医療的管理や看護的ケアである健康管理支援において,その専門性を発揮しなければならない。そのため,養護教諭には「養護計画」の立案とその実践が求められるものと考える。そこで「養護計画」のフォーマットを作成したので提案する。その活用の試みとして,糖尿病の子どもの事例について,養護計画を立案し,養護実践を展開した。 続きを見る
9.

論文

論文
新谷, ますみ ; 小林, 央美
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  116  pp.25-29,  2016-10-14.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/6243
概要:  養護の対象である子どもの「ヘルス・ニーズ」の概念と特性を明らかにすることを目的として、養護学および近接領域学問である看護学の文献において、研究者らが述べている「ヘルス・ニーズ」に関する概念を整理し、考察した。その結果、養護学において、子ど ものヘルス・ニーズとは、養護教諭等専門家が分析した解決すべき子どもの健康問題という捉え方と、子どもの健康に関する要求、願いという捉え方の2つがあった。養護教諭が判断したものも「子どものニーズ」として扱う考えと、あくまでも養護教諭と子どもを別個の主体として捉え、それぞれのニーズとして扱う考えがあった。 続きを見る
10.

論文

論文
原, 郁水 ; 古田, 真司
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  118  pp.115-120,  2017-10-13.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/6281
概要:  小中学校に在籍する養護教諭の半分近くが中学校教員免許を保持しておりそのほとんどが保健の免許であると考えられる。中学校教員免許(保健)を取得するためには保健の教育実習を行い、単位を取得する必要がある。本研究では養護教諭にとっての保健科教育に 関する教育実習について検討するために、1週間の教育実習の事前と事後で教師効力感を比較した。その結果、教育実習の前後による教師効力感に有意な差は認められなかった。さらに実習ストレッサーと教師効力感の変化を検討したところ、経験した実習ストレッサー得点の高低によって、教師効力感の変化に有意な差が認められた。このことより、教育実習そのものよりも、教育実習においてどのような経験をし、それをどう受け止めたかということに学生の教師効力感は影響を受けているということが明らかになった。 続きを見る