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論文 |
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論文 |
加藤, 博之 ; 松谷, 秀哉 ; 大沢, 弘 ; 中根, 明夫
概要:
【背景と目的】医学部医学科1 年生に対し、入学後のモチベーションの低下を防ぎ、医師のプロフェッショナリズムを意識させながら、能動的な学習姿勢を涵養する教育方法は、未だ確立されたものがない。本学では1 年次に「臨床医学入門」の授業を行なって、
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この問題への対応に努めているが、その一環として行われたワークショップ授業と教育効果について報告する。【対象と方法】1 年生を対象とし、平成21年度より開講している科目「臨床医学入門」の一環として6 月にワークショップを実施した。学生を小グループに分け、まず附属病院内の七夕飾りとして、患者・家族が願い事を書いた短冊を見せた。その後「患者さんの願いと医師が果たすべき役割」をテーマとして、KJ 法を用いてプロダクトを作成し、全員の前で発表した。更に自由記載形式のアンケートで、ワークショップの感想を記載してもらった。【結果】プロダクトにまとめられた学生たちの意見は、患者・家族の願いは想像以上に多様であり、また医師や医療に対する期待は大きく、切実な思いを痛感したとするものが多かった。アンケートでは、患者・家族の期待に応えるための努力の必要性、高い目的を持ち真剣に学ぼうとしている仲間への尊敬、グループワーク自体が将来のチーム医療の練習であるなど、医師を目指す上での認識を新たにしているものが多かった。【結論】1 年生に患者・家族の医療に対する思いを情報として伝え、かつ同級生同士討論することは、医師の社会的役割を改めて認識させると同時に、学習に対する有力な動機付けとなりうる
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3.
論文 |
冨田, 晃
概要:
本稿は、弘前大学の初年次教育の一環である「基礎ゼミ」(対象:教育学部学校教育教員養成課程教科教育専攻美術専修平成26年度入学生)において実施した地域の文化財探索によるフィールドワークを取り入れた授業を紹介するとともに、その意義を学生が記した
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「振り返り」を通じて確認するものである。学生の能動的参加によるアクティブ・ラーニングが求められる中、学生を学外に連れ出し社会のなかでさまざまな活動をさせるフィールドワークの教育的効果に期待が高まっている。筆者は、フィールドワークに加え対話的鑑賞法やラーニング・ポートフォリオを導入した15回の授業をおこなった。初年次教育におけるフィールドワークとは、学生を、大学とともに地域社会の一員とさせ、そこをホームとしてよりよく生きる、つまりフィールドワークから発してよりよいホームライフを構築していくことが重要なのであり、それこそが問題解決型学習の実践なのである。
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論文 |
加藤, 博之 ; 松谷, 秀哉 ; 小林, 只 ; 大沢, 弘
概要:
【背景と目的】医学部1 年生に対し、入学後のモチベーションの低下を防ぎ、能動的な学習姿勢を修得させ、さらに医師のプロフェッショナリズムを涵養する教育方法は、未だ確立されたものがあるとは言い難い。本学では1 年次に「臨床医学入門」の授業を通年
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で行なって、この問題への対応に努めており、本稿では本科目の全体像について報告する。【対象と方法】1 年次学生を対象とし、平成21年度より開講している科目「臨床医学入門」は毎週水曜の午後行われる。教育方法は講義、実習、演習(ワークショップ)など多岐にわたる。授業内容としては、(1)「こんな医師になりたい」をテーマに作文を書き、同級生全員の前で自己紹介を兼ねて発表、(2)「患者さんの願いと医師が果たすべき役割」をテーマとしたワークショップ、(3)「弘前大学医学部の歩みとこれから」の講義、(4)アーリーエクスポージャー、(5)地域医療の最前線の医師による講義「現場の医療を知ろう」、(6)コミュニケーション実習「模擬患者さんと話してみよう」、(7)地元について知る講義「津軽学」、(8)まとめのワークショップ、などから成っている。これらの教育内容はいずれも、Intrapersonal professionalism、Interpersonalprofessionalism、Public professionalismの涵養に通じるものである。これらは医師になる者の基本であり、特に本学学生の約半数を占める地域枠入学者のPublic professionalismの修得は重視されている。【結論】プロフェッショナリズムの涵養に焦点を当てた初年次教育は、長期的な効果が期待できる。
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5.
論文 |
藤崎, 浩幸
概要:
弘前大学では平成28年度から新しい教養教育のスタディスキル導入科目(全学生必修)として、既設の1 年次前期基礎ゼミナール(学部学科ごとのクラス)に加えて、1 年次後期に学部横断クラスで地域をテーマにPBL教育を行う地域学ゼミナールを新設する
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こととなった。筆者はその準備作業を担当している。1 チーム6 人、1 クラス最大15チーム90人を教員3 名がチームティーチングし、チームの一員としての力と課題解決力を6 つの観点でルーブリックを用い評価するといった運営案作成を踏まえ、平成27年度前期2 クラス、後期4 クラスの試行を通じた実施案構築を進めている。前期試行から、チームティーチングの有効性、PBLとしての質の追求よりもチームビルディングが重要であることなどが判明したので、授業計画などを修正しワークシートひな型を準備して後期試行を行っている。しかし、学生による現場での情報収集への対応など未解決課題も存在する。
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6.
論文 |
清水, 稔 ; 宮﨑, 充治
概要:
弘前大学の初年次教育の一つである「基礎ゼミ」では、学生の主体的・能動的な学修の能力を形成するための学生生活も含めたスタディスキルの修得を目的としている。筆者らは、その「主体的・能動的な学修能力」の育成にとって、人間関係の構築が重要な位置を
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占めると考えた。取り分けコロナ禍の現在においてはそれが顕著であった。結果的に、本年度の基礎ゼミの活動はオンラインでの学習でありながら、学生達の豊かなコミュニケーションを構築し、同時に、主体的な学びや学生からの情報の発信が見られた。それらは、単なる知の習得ではなく、探求力・問題解決力・コミュニケーション力などを含んだ、予測困難な未来を生きる力としての「知の技法」のであったと言える。そこで、本実践を振り返ることで「知の技法」の生成とコミュニケーションがどのように関連し、また相互に機能したか解き明かそうとしたのが本稿である。具体的には、前期授業で使用した課題や提示資料、及び学生の発表資料や提出物、アンケートといった記録資料を分析の対象とし、教育学と哲学の視点から考察した。
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