1.

論文

論文
平井, 吾門
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.1-10,  2014-10-14.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/5733
概要:  倭訓栞の成立過程を示す3本(自筆本・清逸本・整版本)には、それぞれ平均的な語釈より遥かに分量の多い項目がある。本稿では、それらを倭訓栞の「長大項目」と名付けて抽出し、どのような性格を持つものであるのか分析した。従来この長大項目に関する考察 は行われてこなかったが、編者・谷川士清の意図を探るという点を考えれば無視することのできない問題である。 本調査ではまず、3本の平均的な語釈分量を算出することで長大項目を規定し、各本における長大項目の特徴を述べた。さらに、諸本間の比較を通じて倭訓栞の成立過程における編纂態度の変化について論じた。 その結果、倭訓栞は神道や上代文献に関する語彙集のような性格のものから、より一般的な語彙を追求する辞書へと編纂態度を変化させていき、最終的に「商品」として成形するにあたってさらにその度合いを明確にしていった、ということが明らかとなった。 続きを見る
2.

論文

論文
平井, 吾門
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.1-8,  2015-03-27.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/5745
概要: 倭訓栞に収められた語彙にはどのような特徴があるのかということについて、従来の研究では具体的な数値とともに示されたものは見られず、印象論以上のことは言われてこなかった。本稿では、自筆本倭訓栞における収録語彙の性格について、先に公刊された「日本 古典対照分類語彙表」の利用を試みつつ、「分類語彙表 増補改訂版」の分類に従って分析を行うことの意義と問題点を論じる。 続きを見る
3.

論文

論文
平井, 吾門
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.9-15,  2015-10-09.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/5766
概要: 近世の国語辞書「倭訓栞」には、和語や漢語だけでなく様々な出自の言葉が収録されている。それらを語種の観点から分類することの意義と課題を述べる。特に、初期稿本である編者・谷川士清自筆本の語彙を分類することで、成立過程における編纂態度の変化が浮き 彫りとなった。自筆本倭訓栞では、起稿当初は和語を中心に語彙の収集を行っており、書名の「倭訓」もこれと密接に結びつくものと考えられる。一方、編纂が進む中で漢語や外来語を積極的に増補するようになり、語種に拠らずに国語の総体を示す辞書が目指された可能性を指摘できる。 続きを見る
4.

論文

論文
鈴木, 愛理 ; 仁平, 政人 ; 平井, 吾門 ; 山田, 史生
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.25-34,  2015-10-09.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/5768
概要: 平成20年1月の中央教育審議会答申を受けた現行の学習指導要領では、小学校・中学校で養い、豊かにしてきた「思考力や想像力」を、高等学校では「伸ばし」、さらに「心情を豊かに」することが求められている。また関心を深める対象が「国語」(小学校・中学 校)から「言語文化」(高等学校)となっており、文化としての言語に対して広くかつ深い関心をもつことが高等学校における目標となっている。しかし「学校教育」「教科書」という制度・制約のもとでは、その不可能性からいくつかの限界が考えられる。国語科で扱える「感性や情緒」、「ものの見方、感じ方、考え方」、「想像」、「心情」、「言語文化」には限度があり、広がりや深みは制限されてしまう。そこで、「教科書」に掲載することは教育的配慮により不可能と思われるが、感情の本質に迫る作品を示すことで教材発掘の一助としたい。今回は、「嫉妬」を描いた作品として、現代文からは江戸川乱歩「白昼夢」、古文からは『今昔物語集』より「美濃国紀遠助値女霊遂死語」、漢文からは『聊齋志異』より「姚安」を提出する。 続きを見る
5.

論文

論文
平井, 吾門
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  115  pp.9-15,  2016-03-01.  弘前大学教育学部紀要
URL: http://hdl.handle.net/10129/6186
概要:  東京都立図書館蔵本や東大附属図書館蔵本に見られる「組み合わせ本」の『倭訓栞』について、語彙の増補状況が特殊な「ら行」部の項目を調査することで、従来言及されることのなかった諸本との前後関係の新たな可能性を考察し、組み合わせ本を積極的に調査・ 研究の対象としていくことの価値について論じた。 続きを見る
6.

論文

論文
鈴木, 愛理 ; 仁平, 政人 ; 平井, 吾門 ; 山田, 史生
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  115  pp.23-31,  2016-03-01.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/6188
概要:  国語科で扱える「感性や情緒」、「ものの見方、感じ方、考え方」、「想像」、「心情」、「言語文化」には限度があり、広がりや深みが制限されてしまう。そこで、教科書に掲載することは不可能ではあるが人間の感情の本質に迫ることのできるテーマを扱った作 品を示すことによって、教材発掘の一助としたい。今回は、「悪食」を描いた作品として、現代文からは、村上槐多「悪魔の舌」、古文からは岡村良通「寓意草」、漢文からは『世説新語』「汰侈第三十」からの一篇を提出する。 続きを見る
7.

論文

論文
平井, 吾門
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  116  pp.1-10,  2016-10-14.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/6221
概要:  『倭訓栞』の見出し項目と語釈量との相関関係を測るため、『分類語彙表』を援用して比較検証することで、『倭訓栞』の編纂が進むに連れて多様な分野の語が万遍なく採取される様子が浮かび上がった。その際、単義語であり、なおかつ語釈量も少ない項目の増補 が多様性の拡充に大きな役割を果たしていた。 続きを見る
8.

論文

論文
鈴木, 愛理 ; 仁平, 政人 ; 平井, 吾門 ; 山田, 史生
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  116  pp.19-28,  2016-10-14.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/6223
概要:  国語科で扱える「感性や情緒」、「ものの見方、感じ方、考え方」、「想像」、「心情」、「言語文化」には限度があり、広がりや深みが制限されてしまう。そこで、教科書に掲載することは不可能ではあるが人間の感情の本質に迫ることのできるテーマを扱った作 品を示すことによって、教材発掘の一助としたい。今回は、「異形」を描いた作品として、現代文からは、江戸川乱歩『孤島の鬼』より「人外境便り」、古文からは大田南畝『一話一言』より「奇疾」、漢文からは『史記』呂后本紀からの一篇を提出する。 続きを見る
9.

論文

論文
鈴木, 愛理 ; 仁平, 政人 ; 平井, 吾門 ; 山田, 史生
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  117  pp.9-20,  2017-03-28.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/6255
概要:  国語科で扱える「感性や情緒」、「ものの見方、感じ方、考え方」、「想像」、「心情」、「言語文化」には限度があり、広がりや深みが制限されてしまう。そこで、教科書に掲載することは不可能ではあるが人間の感情の本質に迫ることのできるテーマを扱った作 品を示すことによって、教材発掘の一助としたい。今回は、「男色」を描いた作品として、現代文からは、山崎俊夫「夕化粧」、古文からは井原西鶴『男色大鑑』より「垣の中は松楓柳は腰付」、漢文からは『韓非子』からの一篇を提出する。 続きを見る
10.

論文

論文
平井, 吾門
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  118  pp.9-17,  2017-10-13.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/6268
概要:  本稿は、「国語辞典」という概念が不明瞭な状況で、国語辞典を活用した教育方法が模索されている現状に対して、五十音の扱いを例として問題提起を行うものである。そして、小学校の段階で示された知識が更新されることなく大学に至る現状があることに鑑みて 、国語科における「知識のアップデート」の必要性を説く。 続きを見る