1.

論文

論文
加藤, 陽治 ; 伊藤, 聖子 ; 渡辺, 敏幸
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.91-96,  2001-10-15.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/481
概要: 果実類11品種(キウイ,イチゴ,モモ,カキ,アボカド,プルーン,リンゴ,イチジク,バナナ,パイナップルおよびミカン)の水不溶性食物繊維の多糖組成比較を行った。各果実の可食部から水不溶性細胞壁画分を調製,これを乾燥させ,糖組成分析と糖結合様式 分析に供した。さらに,水不溶性細胞壁画分はペクチン様物質,-ミセルロース画分およびセルロース画分に分画し,それぞれの画分の糖組成分析を行った。水不溶性細胞壁多糖はいずれの果実も,ペクチン様物質画分はおもに中性糖を含むラムノガラクツロナン,-ミセルロース(ⅠおよびⅡ)画分はおもにキシラン系多糖,ガラクタン系多糖およびキシログルカン,そしてセルロース画分はセルロースから構成されており,これらの比率はキウイで28:19:53,イチゴで38:15:47,モモで25:22:53,カキで16:14:70,アボカドで28:35:37,プルーンで26:32:42,リンゴで30:20:50,イチジクで38:15:47,バナナで24:31:45,パイナップルで19:44:37,ミカンで26:15:59であった。 続きを見る
2.

論文

論文
加藤, 陽治 ; 吉田, 孝 ; 佐々木, 一 ; 斎藤, 正実 ; 山本, 邦男 ; 斎藤, 安弘
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.59-66,  2004-03-31.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/484
概要: 大麦若葉粉末の食物繊維に含まれる多糖を明らかにするために、大麦若葉粉末から水可溶性食物繊維画分と水不溶性食物繊維画分を調製した。水可溶性食物繊維画分と水不溶性食物繊維画分に含まれる全糖量比は、1:13.7であった。主要食物繊維画分の水不溶性 食物繊維画分をシュウ酸アンモニウム、4%水酸化カリウム、24%水酸化カリウムで順次抽出分画し、ペクチン様物質(ps)画分、ヘミセルロースIA (HC-IA)画分、ヘミセルロースIB (HCIIB)画分、- ミセルロースII(HC-II)画分、セルロース(CL)画分を調製したops画分、HC-IA画分、HC-IB画分、HCIII画分およびcL画分の全糖量比は、約6:3:20:ll:60であったOそれぞれの画分の構成糖分析とメチル化分析の結果から、大麦若葉粉末の水不溶性食物繊維画分を構成する多糖は、約55%がセルロース、約30%がアラビノグルクロノキシラン、約3%がキシログルカン、約5%が側鎖構造を有するラムノガラクツロナン、約7%がその他の多糖であると推定された。 続きを見る
3.

論文

論文
伊藤, 聖子 ; 斎藤, 安弘 ; 斎藤, 正実 ; 山本, 邦男 ; 加藤, 陽治
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.79-87,  2004-10-15.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/486
概要: 大麦若葉粉末の水不溶性食物繊維構成多糖は、約55%がセルロースで約45%が非セルロース性多糖であるO非セルロース性多糖の約70%を占めるアラビノキシランの化学構造を調べるために、アラビノキシランの分離・精製および、得られたアラビノキシランの キシラン加水分解酵素キシラナーゼによる屑片分析を行った。水不溶性食物繊維画分から、4%の水酸化カリウム抽出画分- ミセルロースⅠをDEAE-SephadexA-25(酢酸型)に供し、非吸着型アラビノキシランーⅠと吸着型アラビノキシランーⅡを49:37で得た。アラビノキシランIIの構成糖は、ウロン酸:ラムノース:フコース:アラビノース:ガラクトース:グルコース:キシロース-微量:0:0.3:25.2:10.6:2.1:61.8で、アラビノキシランーⅡのそれは、微量:2.2:0.2:24.0:8.5:0.5:64.6であったOキシラナ-ゼ加水分解物中のキシロオリゴ糖(重合度1-3)と側鎖を有するキシロオリゴ糖の比率は、アラビノキシランーⅠで28:72、アラビノキシランーⅡで11:89であった。これらの結果より、大麦若葉粉末に由来するアラビノキシランーⅠと-Ⅱの違いは側鎖構成成分のアラビノース残基等による分岐率とそれらのキシラン主鎖上での分布状態に違いがあると推定された。 続きを見る
4.

論文

論文
伊藤, 聖子 ; 成田, 真由美 ; 加藤, 陽治
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.105-110,  2010-10-20.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/4187
概要: ツルアラメは,独特の苦味や不快なえぐ味をもつが,海藻特有の粘質多糖類を含むことから豊富な食物繊維の給源と考え,食物繊維が不足しがちな肉料理のなかでも,中学校家庭科で必ずとりあげられるメニューであるハンバーグにツルアラメを添加,調理加工法につ いて検討した。青森県大間町沿岸で採取されたツルアラメを材料にハンバーグを作成,ツルアラメの食感を活かしつつ,独特のえぐ味やぬめりを感じさせないミキサー破砕物を添加したものが,最も高い評価が得られた。一般的な一人分のハンバーグ生地に,ミキサー破砕したツルアラメを4g 添加することで,1日の食物繊維摂取目標の約10.4% を占める2.6gの食物繊維を摂取できることがわかった。 続きを見る
5.

論文

論文
加藤, 陽治
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.81-88,  2013-10-18.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/5094
概要: 葉菜類5品種、キャベツ、ハクサイ、ホウレンソウ、チンゲンサイ、レタスのペクチン質(水可溶性ペクチンとシュウ酸アンモニュウム抽出ペクチン)、ヘミセルロース(4%水酸化カリウム抽出ヘミセルロースと24%水酸化カリウム抽出ヘミセルロース)、セルロ ースそれぞれの全多糖類で占める割合はそれぞれ、46:11:43、44:10:49、31:17:53、45:14:42、47:9:44で、ホウレンソウのペクチン含有比が他の4品種に比して少ない1)。質的差違の有無を調べるために、二つのペクチン画分(水可溶性ペクチン画分とシュウ酸アンモニウム可溶性ペクチン画分)と二つのヘミセルロース画分(4%水酸化カリウム抽出ヘミセルロース画分と24%ヘミセルロース抽出画分)をDEAE-Sephadex A-25クロマトグラフィーに供し、それぞれに含まれる多糖類を分画し構成糖分析を行った。ホウレンソウのペクチンはフェルラ酸が結合しているアラビノガラクタンもしくはアラビナンやガラクタンを側鎖に有するラムノガラクツロナンであり、他の葉菜類のペクチンはアラビノガラクタンもしくはアラビナンやガラクタンの側鎖が比較的少ないラムノガラクツロナンであることがわかった。 続きを見る
6.

論文

論文
加藤, 陽治
出版情報: 1994-03.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/151
概要: 食物繊維の生理機能解明の基礎研究として、植物性食品の細胞壁構成多糖類の化学構造や物理化学的性質を明らかにすることは不可欠であるとの観点から本研究を行った。1.葉菜類(キャベツ、ハクサイ、ホウレンソウ、チンゲンサイ、レタス)と根菜類(ダイコン 、ゴボウ、レンコン、ニンジン、カブ)の細胞壁水不溶性画分を構成している多糖類は、いずれも共通であった。すなわち、(1)側鎖構造を有するラムノガラクツロナン、(2)フコ-スを含むキシログルカン、(3)アラバン、(4)(1→4)-ガラクタン、(5)分岐アラビノガラクタン、(6)セルロ-ス等を有すると考えられる。しかし、それら多糖の量比には若干の差があると思われる。また、細胞壁水可溶性画分はほとんど共通で中性糖側鎖をもつラムノガラクツロナンであると思われる。しかし、ゴボウでは顕著な量のイヌリンが含まれている。2.ゴボウのキシログルカンの微細構造を解析した結果、豆科植物キシログルカン型の構造をもつことがわかった。3.また、各種葉菜類のキシログルカンの化学構造も互いに類似しており、豆科植物型キシログルカンであった。4.ゴボウの貯蔵・温水処理中に、水溶性食物繊維のイヌリンが組織内の加水分解酵素の働きにより低分子化されることが明らかとなった。5.タケノコ及びキャベツの水不溶性食物繊維は、いずれもin vitroにおけるグルコ-スの拡散速度遅らせることを明らかにした。これは、水不溶性食物繊維の低分子糖を一時的に抱え込む性質に由来すると考えた。6.糸状菌キシラナ-ゼ(mesophilic fungus strain Y-94:生命工学工業技術研究所の三石安氏より)を用いホホバキシランの構造解析を試み、本酵素は分岐キシランの構造解析に有効であることが判明した。<br />平成5年度科学研究費補助金一般研究C研究成果報告書, 課題番号:03680054 続きを見る
7.

論文

論文
加藤, 陽治
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  pp.37-47,  1995-10-31.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/476
概要: カブ,ダイコン,ゴボウ,ニンジンおよびレンコンの炭水化物組成の比較を行った。可食部生重量100gあたりの全炭水化物量(内訳,単糖・オリゴ糖:デンプン:細胞壁多糖)は,カブで3,482mg(72.0:微量:28.0),ダイコンで3,246mg (68.1:微量:31.9),ゴボウで3,396mg(13.9:0:86.0),ニンジンで5,563mg(67.8:微量:32.2),レンコンで12,923mg(18,8:71.2:10.0)であった。細胞壁多糖はいずれもペクチン様物質(おもに中性糖を含むラムノガラクツロナン),ヘミセルロース(おもにキシログルカン,ガラクタン系多糖およびキシラン系多糖)およびセルロースから成っており,これらの比率はカブで47:16:37,ダイコンで52:ll:38,ゴボウで47:9:44,ニンジンで54:6:39,レンコンで34:21:45であった。また,カブ,ダイコン,ゴボウ,ニンジンおよびレンコンのペクチン様物質の約44%,25%,7%,48%および16%が温水(40oC)処理により細胞壁より可溶化した。 続きを見る
8.

論文

論文
加藤, 陽治
出版情報: pp.99-107,  1997-10-31.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/477
概要: 野菜のなかの主な果菜類5品種,すなわちナス,ピーマン,キュウリ,カボチャおよびモヤシの炭水化物組成の比較を市販品を用いて行った。可食部生重量100gあたりの全炭水化物量(内訳,単糖・オリゴ糖:デンプン:細胞壁多糖)は,ナスで4,051mg( 62.9:1.6:35.5),ピーマンで4,007mg(58.9:5.7:35.4),キュウリで2,013mg(67.5:0.2:32.3),カボチャで12,533mg(35.2:44.9:19.9),モヤシで1,787mg(55.0:1.5:43.5)であった。細胞壁多糖はいずれもペクチン様物質(おもに中性糖を含むラムノガラクツロナン),ヘミセルロース(おもにキシログルカン,ガラクタン系多糖およびキシラン系多糖)およびセルロースから成っており,これらの比率はナスで54:15:31,ピーマンで51:19:30,キュウリで49:20:31,カボチャで43:18:39,モヤシで48:19:33であった。また,ナス,ピーマン,キュウリ,カボチャおよびモヤシのペクチン様物質の約67%,69%,66%,66%および48%が温水(40℃)処理により細胞壁より可溶化した。 続きを見る