1.

論文

論文
佐藤, 剛 ; 秋田谷, 桃花
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  120  pp.111-119,  2018-10-12.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/00006481
概要:  本稿は,小学校外国語活動の教材である,Hi, friends! と中学校英語検定教科書とを,語彙の観点から比較することで望ましい小中連携の在り方を模索するものである。そのため,それぞれの高頻度動詞の語彙リストを作成し,コロケーションの比較 を行った。結果,Hi, friends! には,現在形を使用した単純な英文が多いこと,児童にとって身近で限られた語彙を繰り返し使用していること,主に教室英語で用いられる動詞が高頻度で出現する傾向が観察された。一方,中学校検定教科書においては,現在形に加えて過去形や未来表現,さらには助動詞に後続する形などの多くのバリエーションをもって動詞が使用されていること,前の文に関連したまとまりのある英文が見られること,think やknow のように,名詞節を伴う複雑な構造を伴う形で動詞が用いられていることが観察された。上記から,Hi, friends! と中学校英語教科書の,それぞれの教材の特徴を踏まえた指導をすることの必要性が示唆された。 続きを見る
2.

論文

論文
佐藤, 剛 ; 秋田谷, 桃花 ; 芦田, 七海 ; 川元, 青空 ; 古川, 遼 ; 丹藤, 慧也
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  122  pp.107-116,  2019-10-21.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/00006895
概要: 本研究は、小学校において2020年度から教科として外国語が指導されることに伴い、指導するべき語彙を、使用されている教材のカバー率の観点から量的に明らかにすることを目的としたものである。小学校で主たる教材として使用されている中学年向けのLet 's Try! 1, Let's ry! 2, 高学年向けのWe Can! 1, We Can! 2 と中学校1年生の検定教科書であるTOTAL ENGLISH 1(学校図書)とNEW CROWN ENGLSIH COURSE 1(三省堂)の本文および教師用指導書に見られる、師や児童の発話例などをテキストデータ化し、AntWordProfiler を使用して、佐藤(2018)の小学生のための受容語彙リストの200語レベル、400語レベル、600語レベル、800語レベルのリストに含まれている語彙が、それぞれの教材のどれくらいをカバーしているのかを分析した。その結果、カバー率は200語レベルではおよそ60%~70%、400語レベルでは10%程度、600語レベルでは3%~5%、800語レベルでは1%程度と、小学校中学年用の教材から中学校1年生用の教材を通して同様の結果を得た。 続きを見る
3.

論文

論文
佐藤, 剛 ; 石神, 響 ; 古川, 遼 ; 佐藤, ゆき ; 竹谷, もも香 ; 丹藤, 慧也
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  126  pp.143-151,  2021-10-25.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/00007577
概要:  本稿は,小学校外国語の主たる教材である検定教科書とオーセンティックな英語データであるBritish NationalCorpus(BNC)の話し言葉コーパスを語彙の頻度の観点から比較することで,小学生用の検定教科書に出現する語彙の特性を分 析することおよび小学校外国語授業における望ましい語彙指導の在り方を模索するものである。そのため,コンコーダンサーAntConc(Version 3.5.9)(Anthony,2020)のKeyword List 機能を使用し,特徴的高頻度語と低頻度語を,名詞,動詞,形容詞別に抽出し分析を行った。その結果,小学生用の検定教科書には,スポーツ,教科や行事などの身近な事柄に関する名詞やwant やplay など様々な題材で広く使用することができる動詞や,jump やdance など具体的な動作を表す動詞やポジティブな意味の形容詞が特徴的に高頻度で用いられていることが明らかになった。 続きを見る
4.

論文

論文
佐藤, 剛 ; 佐藤, 李子 ; 清水, 咲良 ; 瀧本, 遥陽 ; 村木, 歩乃佳
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  126  pp.153-160,  2021-10-25.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/00007578
概要:  2020年度4月より小学校5・6年生に対して教科としての外国語の指導が開始された。それに伴い,検定教科書を使用した英語授業が行われている。一方で,授業で提示する例文やハンドアウトに使用する英文を児童の興味・関心や実態に応じて教師が自作する ことも必要となる。本研究は,その際の客観的な指標を策定するために,令和2年度版小学生用英語検定教科書のコロケーション分析を行った。その結果,小学生用の検定教科書においてbe動詞を使用した英文は限定的であり,一般動詞が高頻度で抽出される傾向が示された。一般動詞とその後に目的語として使用される名詞とを組み合わせることで幅広い表現を可能にし,これによって児童が言いたい事を表現させることをねらいとしていることが伺える。以上のことから初級学習者である小学生の段階から多様な英文に触れされることが重要であることが示唆された。 続きを見る
5.

論文

論文
佐藤, 剛 ; 伊藤, こころ ; 内海, 里菜 ; 大島, 梨理香 ; 佐藤, ゆき ; 瀧本, 遥陽 ; 竹谷, もも香 ; 村木, 歩乃佳
出版情報: 弘前大学教育学部紀要.  128  pp.65-74,  2022-10-31.  弘前大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/10129/00008056
概要: 本稿は,中学校1年生の英語検定教科書である,Blue Sky(啓林館),Here We Go !(光村図書),New Crown(三省堂),New Horizon(東京書籍),One World(教育出版),Sunshine(開隆堂)の6つ を,語彙の視点から分析・分類することで,小学校の教科書に出現する語彙が,中学校1年生の教科書本文をどれくらいカバーするのかについて考察するものである。さらにそこから,小中連携した効果的な語彙指導の在り方も検討する。具体的な研究方法としては,『小学生のための受容語彙リスト1000』(佐藤,2021)の中学校1年生用の英語検定教科書におけるカバー率を200語ごとのバンドに分けて算出した。結果として,語彙リストの200~1000語レベルの単語が各教科書で8割程度出現しており,残りの2割が中学校1年生の教科書のみに出現する単語であることが明らかになった。言い換えると,小学校の教科書に出現する語彙で,中学校1年生の教科書の8割程度をカバーすることが可能なのではないかという示唆を得た。 続きを見る
6.

論文

論文
佐藤, 剛
出版情報: 弘前大学教育学部附属教育実践総合センター研究員紀要.  7  pp.37-46,  2009-03-31.  弘前大学教育学部附属教育実践総合センター
URL: http://hdl.handle.net/10129/00008007
概要: 本研究は、中学生英語学習者113 名によって書かれた8 種類の作文をデータ化し、23107 語からなる学習者コーパスを用いてエラー分析することで、初級学習者の語彙使用におけるエラーの傾向と特徴を明らかにし、中学生への語彙指導のあり方を模索す る。その結果、エラーの20%以上を冠詞の脱落のエラーが占めることが分かった。また、be 動詞の使用に関するエラー、スペルに関するエラーがどのタスクにおいても高頻度で出現するなど初級学習者のエラーのパタンが明らかになった。 続きを見る
7.

論文

論文
佐藤, 剛
出版情報: 弘前大学教育学部附属教育実践総合センター研究員紀要.  8  pp.21-30,  2010-03-31.  弘前大学教育学部附属教育実践総合センター
URL: http://hdl.handle.net/10129/00008019
概要: 多くの先行研究において語彙は英語の熟達度を示すひとつの指標であることが指摘されている。また、読み物や教材などでもその難易度を示すために語彙が用いられることも少なくない。よって学習者にとって自らの語彙サイズを知っておくことは非常に有益であると 考えられる。しかし、現存する語彙サイズテストは難易度やもととなる語彙リストなどの点において日本の英語学習の環境に適しているとは断言しがたい。本研究は、日本人初級英語学習者用の語彙サイズテストの開発を目的とし、まずそのもととなる語彙リストの作成を目的としたものである。日本で使用されている検定教科書6社で使用されている語彙の出現頻度と使用教科書数をもとに、1315 語の語彙リストを作成した。 続きを見る
8.

論文

論文
佐藤, 剛
出版情報: 弘前大学教育学部附属教育実践総合センター研究員紀要.  9  pp.37-46,  2011-03-31.  弘前大学教育学部附属教育実践総合センター
URL: http://hdl.handle.net/10129/00008027
概要: 語彙サイズテストとは、学習者がどれだけ多くの語彙を習得したか、つまり語彙の広さを測定するためのテストである。語彙は英語の熟達度を示すひとつの指標であることが、多くの先行研究から指摘されており、これまでどのようにして学習者の語彙サイズ測定をす るのかという点において多くの研究がなされ、また様々なタイプの語彙サイズテストが開発されている。しかし、現存する語彙サイズテストは難易度や元となる語彙リストなどの点において日本の初級学習者である中学生に適応しているとは断言しがたい。そこで本研究は、日本人初級英語学習者用の語彙サイズテストの開発を目的とする。中学生用の検定教科書6社で使用されている語彙の出現頻度と使用教科書数をもとに昨年度の研究で開発した、語彙リスト、1324 語すべてに教科書巻末の日本語訳を参考に定義づけを行った。さらに出現頻度 200 語ごとに区切り、そこからそれぞれランダムに語彙及び定義を自動抽出し、多肢選択式の語彙サイズテストを作成するプログラムをエクセルで作成した。そのテストを中学生 5 名に実施し、その正答数(正答率)と実施後のアンケート、及びリロトスペクションの結果から、語彙サイズテストの精度の検証を行った。結果、それぞれのテストの正答数に有意な差は観察されず、今回ランダムに抽出された 3 つの種類のテストはどれも等質なものであるということが実証的に明らかにされた。 続きを見る