1.

論文

論文
加藤, 博之 ; 大沢, 弘 ; 大串, 和久
出版情報: 21世紀教育フォーラム.  3  pp.59-65,  2008-03-31.  弘前大学21世紀教育センター
URL: http://hdl.handle.net/10129/4722
概要: 医学部医学科5年生から始まる臨床実習(BSL)のなかで、学生は単に患者に接して学ぶことのみならず、医療現場の人間関係の中で社会人として成長することが求められる。本学では4年次末に行われる臨床入門科目「Pre BSL」で、学生自らがBSLへの 心構えについて考えるワークショップ“How to survive BSL?”を行っている。方法として学生を小グループに分け、「実り多い臨床実習にするためにすべきこと、できること」をテーマに、KJ法を用いて約3時間のワークショップを行うとともにその感想を自由記載してもらった。学生達は班員の意見をまとめる過程で熱心に討議し、個性的なプロダクトを作成した。アンケートでは「グループワークの楽しさ」、「異なる意見や個性を尊重したコミュニケーションの重要性」、「一体感・連帯感や相互理解の深まり」、「言語化による認識の明瞭化と共有化」などに対する気づきが見られていた。 続きを見る
2.

論文

論文
大串, 和久 ; 大沢, 弘 ; 加藤, 博之
出版情報: 21世紀教育フォーラム.  4  pp.11-16,  2009-03-31.  弘前大学21世紀教育センター
URL: http://hdl.handle.net/10129/4735
概要: 医学部医学科5年生は臨床実習で患者とのコミュニケーション技法が必要なため、4年次末の臨床入門科目の中で、学生同士のロールプレイや模擬患者(SP)による医療面接の実習を行っている。学生はSPとの演習で進歩するが、この効果をもたらす学生、SP双 方の心理的要因について、自由記述式アンケートを基に検討した。SPを相手にした学生は本物の患者と同様のプレッシャーを感じ、格段の緊張感が生まれていた。アンケートの記述内容をタキソノミーに従って分類すると、SPの意見は情意領域、精神運動領域に多く、医学生に対し「いい医師に育って欲しい」との熱意をもって教育に参加していた。一方、学生の意見は情意領域に多く、そのとらえ方の深さは様々であったが、SPに感謝の念を示していた。即ち、学生もSPも互いにプラスのストロークを有し、SPのもつ臨場感や医学生への期待感は学生に対して学習のよい動機づけとなりうることが示唆された。 続きを見る
3.

論文

論文
加藤, 博之 ; 松谷, 秀哉 ; 大沢, 弘 ; 若林, 孝一 ; 藤, 哲 ; 中路, 重之
出版情報: 21世紀教育フォーラム.  8  pp.31-37,  2013-03-30.  弘前大学21世紀教育センター
URL: http://hdl.handle.net/10129/4892
概要: 【背景と目的】医学生にとって臨床実習は、初めて医療チームの一員として白衣をまとって病院内で活動する生涯忘れ得ない期間であり、そのスタートにあたっては身の引き締まる思いをするのが常である。本学では平成17年度より、このような機会を捉え「SD 章(Student Doctor 章)」授与式を行い、プロフェッショナリズムの涵養を試みているので報告する。【対象と方法】CBT とOSCE に合格し、臨床実習を開始することを許された5 年次学生に対し、実習初日にSD章授与式を行った。講堂に一堂に会した5 年生に対し、医学部長、学務委員長、附属病院長の訓示の後、附属病院長がSD章を5 年生代表の胸に付け授与した。SD章は院内で働くスタッフと同様の顔写真入りのネームプレートである。引き続きSD 章を授与された学生の代表が「弘前大学医学部臨床実習生の誓い」を読み上げた。式には教員、コメディカル・スタッフ代表、模擬患者、研修医も出席し、また報道機関による取材も行われた。式後学生にアンケートを行い授与されたときの気持ちを記載してもらった。【結果】学生の感想は臨床実習への前向きの決意、自覚、期待を述べたものが多かったが、期待と不安が交錯する思いを述べているものも少なくなく、未知の世界に足を踏み入れる学生たちの率直な気持ちが表れていた。【結論】臨床実習生が周囲から公認されたSD章を付けることは本人の自覚を促し、医師のプロフェッショナリズムの涵養に寄与するものと思われた。 続きを見る
4.

論文

論文
加藤, 博之 ; 松谷, 秀哉 ; 袴田, 健一 ; 小林, 只 ; 大沢, 弘
出版情報: 21世紀教育フォーラム.  10  pp.23-30,  2015-03-31.  弘前大学21世紀教育センター
URL: http://hdl.handle.net/10129/5521
概要: 本学医学部医学科で平成16年度より4 年次末に行っているPOS(Problem Oriented System)診療録記載演習を、52週間の臨床実習を終えた6 年次学生に改めて行い、その教育的意義を検討した。演習では4 年次と同様に、まず患 者の臨床情報をData Baseとして学生に与え、その中から異常所見を抽出し、さらに考察した病態を「病態流れ図」の形で表現し、Problem List、Initial Plan を作成した。学生たちは臨床実習中の経験を踏まえて非常に熱心に課題に取り組み、作成されたプロダクトは具体的かつ完成度の高いものであった。終了後のアンケートでも、臨床実習での体験が自信につながっており、病態を考察する際の視野が広がり、また治療面まで考えが及ぶようになったなどの記載が見られ、今回の演習は自らの成長を自覚できる良い機会となっていた。本演習を6 年次に行ない4 年次と比較することによって臨床実習の効果を確認できるとともに、今後の学習への動機付けともなると思われる。 続きを見る
5.

論文

論文
大沢, 弘 ; 加藤, 博之 ; 小林, 只 ; 松谷, 秀哉
出版情報: 21世紀教育フォーラム.  10  pp.43-48,  2015-03-31.  弘前大学21世紀教育センター
URL: http://hdl.handle.net/10129/5523
概要: 臨床実習中の医学部5 年生を対象に、肺音聴診シミュレータ“Mr. Lung”を用いた診察実習の意義について検討した。はじめに肺音分類の概略を説明した後、正常呼吸音、2 種類の呼吸音の異常、8 種類の副雑音および声音振盪についてシミュレータで の診察を行わせ、最後に仮想症例の診察を1 症例ずつ課し聴診所見と鑑別診断を述べさせた。実習の前後で無記名式のアンケートを行い、各所見の理解度および実習の有用性について調査した。4 段階スコアによる理解度自己評価の平均値は、全項目実習後で有意に上昇した。難しいと感じた所見として胸膜摩擦音(25名)、スクォーク(19名)があげられた。本実習の有用性については全員が有用または非常に有用であると回答した。肺音聴診シミュレータを用いた診察実習は、臨床実習中の医学生の聴診技能の習得・向上に有用であることが示唆され、より効果的な実習内容や適切な評価方法の検討が必要と思われた。 続きを見る