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小学校段階において身につけるべき国語学力 ― 高校入試問題と小学校段階でのテスト比較を通して ―

フォーマット:
論文
責任表示:
田中, 拓郎
言語:
日本語
出版情報:
弘前大学教育学部附属教育実践総合センター, 2011-03-31
著者名:
田中, 拓郎  
掲載情報:
弘前大学教育学部附属教育実践総合センター研究員紀要
ISSN:
1348-2912  CiNii Research  Webcat Plus  JAIRO
巻:
9
開始ページ:
13
終了ページ:
26
バージョン:
publisher
概要:
小学校段階において子どもたちに身につけさせるべき国語学力とは何であるのか,説明的文章問題に的を絞り,青森県高等学校入試問題と小学校段階での各種テスト問題を比較した。その結果,青森県高等学校入試問題と小学校CRTテスト,青森県学習状況調査(小学校)からは,①各段落の内容把握,②論理展開・文章構成,③要約・要旨の把握,④文脈における語句の意味理解の四つが特に身につけさせるべき基本的な学力であることがわかった。一方, 全国学力・学習状況調査(小学校),三本木高校附属中学校入試問題か らは「自分の考えをまとめて書く」といった, PISA 型読解力に通ずる思考力・判断力・表現力を伴う新しい学力が求められている。また,青森県高等学校入学試験問題には,説明的文章問題ではないものの二段落構成・決められた字数範囲内で「自分の意見を書く」といった先の PISA 型読解力に通ずる作文問題も出題されている。つまり,高校入試問題も小学校段階でのテストにおいても「自分の考えをまとめて書く」といった PISA 型読解力に通ずる新しい学力も求められるようになってきている。これらのことから,①各段落の内容把握,②論理展開・文章構成,③要約・要旨の把握,④文脈における語句の意味理解のように文章を読んで内容を正確に理解し,別の言莱に置き換えたり,文章全体の構成を把握したり,文章全体をまとめたりといった,これまで説明的文章問題に求められてきた学力(これまでの学力)と,「自分の考えをまとめて書く」といった PISA 型読解力に関わる新しい学力(これからの学力)が混在しながらも子どもたちに求められていることがわかる。つまり,これまで求められてきた基礎的基本的な学力とそれをもとにしたこれからの学力である PISA 型読解力のような発展的な学力の双方が必要とされてきているのである。いわばこの二つの学力を包含した「確かな学力」が求められているともいえる。その際大切なことは,この「確かな学力」を育成するために,子どもにとって PISA 型読解力に通ずる必然性のある学習場面をいかに盛り込むかである。言い換えれば,いかに双方の調和を図りながら日々の学習指導の構造そのもののを変えていくかにかかっているといえる。 続きを見る
URL:
http://hdl.handle.net/10129/00008025
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