中川政七商店のブランディング戦略 ── デザイン・ドリブン・イノベーションの視点から ──
- フォーマット:
- 論文
- 責任表示:
- 譚, 謙
- 言語:
- 日本語
- 出版情報:
- 弘前大学大学院地域社会研究科, 2022-03-24
- 著者名:
- 譚, 謙
- 掲載情報:
- 弘前大学大学院地域社会研究科年報
- ISSN:
- 1349-8282
- 巻:
- 18
- 開始ページ:
- 3
- 終了ページ:
- 21
- バージョン:
- publisher
- 概要:
- 危機的状況に陥っている工芸産業において、工芸品を現代の生活コンテクストに馴染むものにリ・デザインし、工芸産業の産業システムそのものにもイノベーションを巻き起こす中川政七商店の取り組みが注目されている。中川政七商店の取り組みの特徴は、「日本の工芸を元気にする!」というビジョンを基盤に、それを具現化するブランディング・デザインを多面的に推進してきたことにある。本論文の目的は、このようなブランディング・デザインのプロセスがどのように展開され、それが中川政七商店の成功ないしは、工芸 … 産業のイノベーションを可能としてきたのかを明らかにすることである。そこで参考となるのが、ロベルト・ベルガンティが提唱した、デザイン・ドリブン・イノベーションである。 デザイン・ドリブン・イノベーションでは、デザインは、ある製品が持っていた既存の意味を剥ぎ取り、新たな意味を与えるプロセスと捉えられる。中川政七商店の多様な取り組みを分析することで、ビジョンに基づき、既存の工芸品や工芸産業の意味を刷新し、新たなものにリ・デザインしていく徹底的な取り組みが、同社が駆動するデザインの力であることが明らかとなる。それにより、中川政七商店のブランディング・デザインがマーケット・プル(Market Pull)型アプローチでは説明しえるものではなく、工芸産業におけるデザイン・ドリブン・イノベーションの実践であることが示唆される。 続きを見る
- URL:
- http://hdl.handle.net/10129/00007735
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